【UCI訴訟】コロンビア特別区上級裁判所の命令文(2018年1月12日)

米国で行われているUCI訴訟に関して、原告側(家庭連合、他)と被告側(文顯進、他)では大きく主張が異なり、様々な情報が錯綜しています。そこで今回はどちらかの情報に偏ることなく、2018年1月12日にコロンビア特別区上級裁判所から出た命令文を見ながら、この裁判の状況を冷静に把握してみたいと思います。(コロンビア特別区上級裁判所は、ワシントンDCの裁判所です。)

今回は最初に、その命令文の要約(箇条書き)を掲載します。その上で、元になっている命令文、全文の和訳を掲載します。さらに最後には、命令文の原文(英語)を掲載します。もしも和訳や要点のまとめ方におかしな点(意味合いが違っているなど)があれば、ご指摘をお願いします。また、要約がどちらかの視点に偏っていれば、それについてもご指摘をお願いします。

今回の投稿は、今後の記事においてUCI訴訟の状況を客観的に、分かりやすく理解していただくための資料的な意味合いの投稿となります。そして次回からは、今回の命令文が意味するところを解説してみたいと思います。

読むのが面倒だという方は、以下の(一)コロンビア特別区上級裁判所の命令文の要約のみをご覧ください。

(一)コロンビア上級裁判所の命令文の要約(箇条書き)

 

① 被告(文顯進、他)は2017年11月6日に、(コロンビア特別区上級裁判所が出した)裁判日程に関する命令文に対して変更を申請した。

② その理由は、主に証拠開示手続き(ディスカバリー)のためには、時間がもっと必要であるということだった。

③原告側も、”本案の証拠開示手続きは、訴訟提起から約6年が経っても、まともに始まっていないのは事実である”と認めているが、その遅れの責任は被告にあり、スケジュールを延期する正当な理由は存在せず、”(仮に保留になっている命令申請のために必要性が出てきて)その裁定のためにスケジュールの修正が必要になってきたとしても、裁判所がその時に判断すればいい話である”と主張している。

④ コロンビア特別区上級裁判所は、被告(文顯進、他)が申請した通り、裁判日程を延期することは適切だと考えている。理由は以下の二点。

⑤ 理由その一、未だにこの訴訟の争点さえ決定されていない。

⑥ 理由その二、原告、被告双方が、先月(2017年12月)から行っている和解協議を考慮してのことである。双方が和解調停に先月参加し、前進があったが、そもそも、この和解協議は原告、または被告の片側あるいは双方からの要請によって始まったものではなく、むしろ本裁判所の「指示」によって始まったものである。

⑦ 具体的には、ここでいう「指示」とは、2017年11月28日にもともと予定されていた韓鶴子氏の証言録取を和解交渉の期間は延期すると、裁判所が2017年11月17日に下した命令のことである。この時、裁判所は、原告被告の双方に、和解協議に集中し、不必要な費用を負担することを回避するためにも、他の証言録取”も”延期することを話し合うように勧めた。

⑧ここで重要なこととして、原告と被告双方が和解協議を支持して参加したということである。
(そして、双方が和解協議に取り組む約束をすることで、韓鶴子氏に対する証言録取は延期された。)

⑨ 裁判所としては、双方が和解協議を(困難を排して)継続することを希望する。裁判所としては、双方が誠実に和解協議に参加している限り、和解調停に対して今後も積極的な役割を果たす所存である。

⑩ このような複雑な案件が和解に達すれば、当然、(争うよりも)メリットが大きい。

⑪ しかしながら、仮に和解が成立しない場合、陪審裁判を行う。そこで、原告(家庭連合、他)の主張が妥当であり、法的な救済を受ける資格があることを立証できているかを裁判所が判断する。

⑫ 陪審裁判の結果、原告側(家庭連合、他)の主張が受け入れられれば、救済措置の形態を本裁判所は明らかにする。

⑬ 和解プロセスのために次に行うことだが、2018年2月中に、コロンビア特別区上級裁判所は韓鶴子氏と文顯進氏と共に映像会議を行う。そして二人に裁判手順を説明し、質問を受け付ける。

⑭ その期間は、原告側・被告側とも証言録取を受けることはない。ただし、和解調停がうまくいかない場合は、(いつでも)証言録取の命令があればそれに従わなければならない。

⑮ 原告被告の双方が和解協議を受け入れるために行った、証拠開示手続に対する調整(具体例は、11月に予定されていたお母様に対する証言録取が延期されるように調整したことなど。)を無駄にしないためにも、また、今後、裁判所として迅速に、いくつかの保留中の証拠開示要請に対して迅速な裁定を下すためにも、コロンビア特別区上級裁判所は裁判期日の延長は適切だと判断する。

⑯原告と被告の双方は、2018年1月19日金曜日の業務終了時間までに、裁判期日を2018年10月9日とする本裁判所の提案も考慮して、お互いに同意できるであろうスケジュール案を提出するものとする。

 

(二)コロンビア特別区上級裁判所の命令文(和訳)

 

原告:世界平和統一家庭連合、他
被告:文顯進、他

本文献は2017年11月6日に被告が提出した裁判日程に関する命令文変更申請、これに対する原告の反対意見と被告の答弁に関する内容である。被告人がいくつかの具体的な修正を申請したのは、証拠開示手続きを完了するためにはもっと時間が必要であり、また特に専門家に対する証言録取の準備のための時間も必要であり、保留になっている証拠開示手続き関連の申請のために必要な時間のことを勘案しても、さらには、裁判所が証言録取のためにしっかりと時間をとれるようにするためであるとした。原告は‘訴訟提議後、約6年になるまで本案訴訟の証拠開示が始まっていない点’については、それはその通りだと認めているが、原告は、このような遅延に対する責任は被告にあり、裁判日程を延長する名分は存在せず、(仮に保留になっている命令申請のために必要性が出てきて)その裁定のためにスケジュールの修正が必要になってきたとしても、裁判所がその時に判断すればいい話である”と主張している。しかし、本法院は下記に示す理由により、現時点が裁判の期日を延期し、証拠開示手続きの日程を延期するのに適切な時点であると考えている。

このような命令文に対する根本背景として本法院はこの訴訟に対する二つの現実を強調したいと思う。まず、本件の核心にあるはずの、実質的な争点がいまだに決定されていない。次に、当事者達は先月の大半を、和解協議(現在も進行中)のために時間を費やしたが、一部進展があったという点である。しかしながら、この和解協議は、原告、または被告の片側あるいは双方からの要請によって始まったものではなく、むしろ本裁判所の指示によって始まったものである。

2017年11月17日に本法院は2017年11月28日時に予定されていた韓鶴子氏の証言録取を‘法院の追後の通告がある時まで、和解交渉の間延期する’と命令した。そしてこの和解交渉に集中し、不必要な費用発生が双方に起こらないようにするためにも、他の証言録取も延期することに対して、その余地を話し合うように双方に勧めた。

重要なこととして、原告と被告双方がこのような仲裁に対して明確に支持を表明したという点であり、韓鶴子氏と文顯進氏の双方が和解協議に参加したということである。さらに、本裁判所は、弁護団による実質的な努力の成果(これは証言録取の日程の調整なくしては水泡に帰していただろう。)と、原告被告双方が誠実な姿勢で取り組んできたことを高く評価するものである。

本法院は原告・被告の双方が困難があったとしても和解協議をこのまま継続することを望み、また当事者達がこれに誠実に臨む限り、法院としては和解協議に対して今後も積極的な役割を果たしていきたいと考えている。当然、このような複雑な事件に対する和解には多くの利点がある。しかしながら、仮に和解が成立しない場合、陪審裁判に移行する。そこで、原告が、自らに救済を受ける資格があることを立証できているかを裁判所が判断します。その結果、原告の主張が認められれば、その救済の形態を決定する。

和解のための次の手順としては、本法院は来月中に韓鶴子氏と文顯進氏と一緒にビデオ会議の場を持ち、二人に今後の裁判手順に対する説明をし、本法院にどんな質問でもすることができる短い時間を持ちたいと考えている。該当期間の間には原告被告とも、誰も証言録取のために召喚されることはない。

原告被告の双方が和解協議を受け入れるために行った、証拠開示手続に対する調整を無駄にしないためにも、また、今後、裁判所として迅速に、いくつかの保留中の証拠開示要請に対して迅速な裁定を下すためにも、コロンビア特別区上級裁判所は裁判期日の延長は適切だと判断する。

したがって2018年1月12日に本法院は裁判日程変更申請書を受容し、原告と被告の双方は、2018年1月19日金曜日の業務終了時間までに、裁判期日を2018年10月9日とする本裁判所の提案も考慮して、お互いに同意できるであろう日程案を提出するものとする。

 

(三)コロンビア特別区上級裁判所の命令文(原文)

 

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