前回まで、800万信徒を率いて家庭連合に合流したと家庭連合内で宣伝されているウンダンガ氏が、2017年12月に自身の教団の会長から解任されていたという新聞記事を紹介した。

今まで紹介した二つの新聞記事が事実だとすれば、ウンダンガ氏は少なくとも自身の教団であるジンバブエ使徒キリスト教会の会長(トップ)の立場からは解任され、追い出されたか、教団内に留まっていたとしても、リーダーの一人の立場になっているということである。

ところが家庭連合ではこのウンダンガ氏が自分の教団(ジンバブエ使徒キリスト教会/ACCZ)の名前を、「家庭連合」に変更した(つまり800万名の信徒は家庭連合の所属になった)と宣伝している。

そこで今回は初めて、ウンダンガ氏と家庭連合の関わりについて知ることができる現地の新聞記事を紹介したいと思う。「ウンダンガ」という名前と「家庭連合」を同時に検索しても、ほとんど記事を見つけることはできないが、2018年4月17日のデイリーニュースの記事が出てきた。

≪新聞記事の要点≫

●家庭連合のジンバブエ支部はジャーナリズムに対して平和賞を設け4500ドルの報奨金を出すことにした。

●家庭連合は1994年に平和提唱者の文鮮明氏によって設立され、理想家庭実現を促す世界的な団体である。

●ジンバブエ使徒キリスト教会のリーダーであるウンダンガ氏は、中傷のための、対立を助長するジャーナリズムではなく、平和を促進するジャーナリズムに報奨金が与えられると語った。

●ウンダンガ氏は「平和のためのポジティブな報道が必要であり、そのために家庭連合を創設し、平和賞を設けた」という趣旨を語った。

≪若干の解説≫

■記事からは、ジンバブエ使徒キリスト教会(ACCZ)がまるごと家庭連合に改名したとは書かれておらず、ACCZリーダーであるウンダンガ氏が、ジンバブエにおける家庭連合の設立に関わったらしいことがわかるだけである。

■記事の中ではジンバブエ使徒キリスト教会と家庭連合は別個の団体として書かれている。

■ジンバブエは2017年11月にクーデターが起こり、独裁政権が打倒された。旧独裁政権とつながりが強いウンダンガ氏は、国内ジャーナリズムにおいてどちらかと言えば批判されることが多いだろう。彼が語る「ポジティブな報道」とか「特定の団体をひいきする報道をなくしたい」というのが、本当に平和を促進するものか、あるいは彼を批判せず肯定してくれる報道なのかは疑わしい。

以下が新聞記事である。あとの判断は読者に任せたい。(翻訳してくださったSさんに感謝します。)


Churches launch $4,500 prize for peace journalism
教会が平和のための報道に4,500ドルの報奨金を授与
(2018年4月17日、デイリーニュース)

https://www.dailynews.co.zw/articles/2018/04/17/churches-launch-4-500-prize-for-peace-journalism#.WtXTvvecT04.twitter


An international federation of religious groups has officially launched a $4 500 peace prize for local journalists aimed at fostering peace ahead of the forthcoming general elections.

国際的な宗教団体の連合が、来たる総選挙を前に平和を促進する目的で、国内のジャーナリズムに対して最大4,500ドルの報奨金のついた平和賞を創設しました。

The prize, launched by the Family Federation for World Peace and Unification (FFWPU) Zimbabwe chapter, will be awarded for the best conflict-sensitive journalistic work contributing to confidence-building and peace in the context of mid-year presidential, parliamentary and municipal elections.

その平和賞は、世界平和家庭連合(FFWPU)のジンバブエ支局によって創設されたもので、今年の半ばにある大統領選挙、議会選挙、市長選挙に際して、国民に自信や平和をもたらすことに貢献し、「対立」に対して最も繊細な配慮をはらった報道活動に対して送られる。

FFWPU is a religious organisation created in 1994, by Sun Myung Moon, a Korean spiritual leader, entrepreneur, anti-communist, and peace advocate established as a global federation of individuals, families, faith and organisations who would promote and support the establishment of “ideal families” as the foundation for healthy societies and a world of peace.

FFWPUとは、韓国人宗教指導者であり企業家であり、反共家であり平和提唱者の文鮮明氏によって1994年に創設された宗教機関です。FFWPUは、健全な社会や世界平和の礎として理想家庭を樹立することを促進する個人や家庭、信仰、組織のための世界的な連合体として樹立されたものです。

The hefty prize will recognise journalists who have demonstrated outstanding work in print, broadcast, online, and photojournalism, with the competition aiming to bridge the divide between the parties in the election- related conflict.

この高額の賞は、印刷業界・放送界、インターネット上、あるいは写真ジャーナリズムにおいて、選挙に関連した対立する両陣営に対して橋渡しをするようなすぐれた業績を残したジャーナリストに与えられるものである。

Speaking at the official launch in Harare on Sunday, the leader of Apostolic Christian Council of Zimbabwe Johannes Ndanga said the current journalism landscape had become a tool for mudslinging.

日曜日にHarareで行われた創設大会でジンバブエ使徒キリスト教会のリーダーであるウンダンガ氏が語ったことだが、現在のジャーナルリズムは中傷のためのツールになり果ててしまったという。

He said the peace prize will be awarded every quarter and will see the winner walk home $4 500 richer.

彼が言うには、この平和賞はあらゆる陣営が対象であり、トップには4,500ドルが送られる。

The runner-up will take home $2 500 and third placed reporter taking home $1 500 in the nation building awards.

次点には2,500ドルが、3位には1,500ドルが送られる。

“We need positive reporting. We need to remove the spirit of hate, reporting that unifies people. So as we launch Family Federation for World Peace and Unification we want to remove patronage reporting and launch the peace prize. Blessed are the peace makers for they shall be called the children of God,”; Ndanga said.

「私たちにはポジティブな報道が必要です。私たちは憎悪を脱ぎ去る必要があり、人々を一つにする報道が必要です。ですから私たちは世界平和統一家庭連合を創設し、特定の団体をひいきする報道をなくしたいと思い、平和賞を創設したのです。平和を作る人は幸いである。なぜなら神の子供たちと呼ばれるからである」とウンダンガ氏は言います。

“Those who report hate will only get $5 from the people who sent them and that will be that,” he added.

彼はさらに言います。「憎悪を報道する人々は、5ドルを得るだけです。」

Minister of State for Harare Provincial Affairs Miriam Chikukwa, who was appointed World Peace Ambassador by FFWPU, encouraged peace ahead of the forthcoming elections.

Harare地域の州大臣であるMiriam Chikuwa氏(女性)は、FFWPUの平和大使に任命されたが、来るべき選挙の前に平和を促進したいと言います。

“The president has been preaching peace; As we are going to the elections, I urge people to refrain from violence, to preach peace and peace begins with all of us.

Presidentは平和を説いています。私たちには選挙が近づいてきているので、私は人々が暴力を控え、平和を説くようにしたいです。平和は私たち一人一人から始まるのです。

Even the way we behave and the way we interact, unity and love,” she said.

私たちの振る舞いにより統一と愛は生まれます。”と彼女は言いました。

カテゴリー: 真実

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